HIBI★Chazz-K
江戸川ジャズナイト2015
2015.010.3[sat] 江戸川区総合文化センター 大ホール
紺頼研哉
国内外での多くのストリート演奏の経験を持つ彼らには
この大ホールという空間は小さかったかもしれない、
1曲目の「ひょっこりひょうたん島」からメンバー全員が客席へ乱入し会場を盛り上げる、
お馴染みの「WAVE」のメロディーが織り交ぜられ、ひび則彦のアレンジが絶妙。
難易度の高い楽曲「ドナ・リー」、「スペイン」は
オリジナルアレンジにより更に難易度をアップし素晴らしいアンサンブルを聴かせてくれた。
佐藤達哉氏がスペシャルゲストとして参加し迫力あるアドリブソロで会場を盛り上げ、
それに負けじと各メンバーも奮起する。
熱気を帯びた手拍子と共に演奏された「HAPPY」で彼らのステージは幕を閉じた。
コンパクトな編成でジャズの楽しさとカッコよさを表現し、
卓越したアンサンブルアレンジとアドリブソロを展開するグループ、
日本が世界に誇るコンパクトハイブリッドカーの如く、
HIBI★Chazz-Kは走り続ける。
ひび則彦 (soprano sax)
筒井洋一 (tenor sax)
小仲井紀彦 (baritone sax)
染谷真衣 (alto sax)
竹下宗男 (drums)
ゲスト:佐藤達哉 (tenor sax)
Set List
ひょこりひょうたん島
軍隊行進曲
Donna Lee(佐藤達哉)
Spain(佐藤達哉)
Happy(佐藤達哉)
写真提供:江戸川区総合文化センター
自治体が取り組む若い世代へのジャズの普及。
HIBI★Chazz-K
ジャズ・ポップス勉強会
2015.8.22[sat] 江戸川区立東葛西中学校
TSUN
8月22日、江戸川区立東葛西中学校で「ジャズ・ポップス勉強会」が開催された。この催しは10 月3日に江戸川区総合文化センターが主催するコンサート「江戸川ジャズナイト2015」の関連イベントとして行われ、出演アーティストが区内の中学生を直接指導。若い世代にジャズの楽しさを体験してもらうとともに演奏技術の向上や音楽教育の活性化を図ろうというねらいだ。 参加したのは同校吹奏楽部East’on Pop Bandの部員50数名。指導にあたったのは『HIBI★Chazz-K』リーダーでサックス・プレイヤーのひび則彦とバンドメンバーの染谷真衣(as)、小仲井紀彦(bs)。 この日は『Sing, Sing, Sing』『In The Mood』『Moonlight Serenade』の3曲がクリニックの対象曲。やや緊張した面持ちでスタンバイする部員を前に、ゲスト講師3人がさっそく『Sing, Sing, Sing』を演奏しながら登場し、拍手で迎えられた。 まずは『In the Mood』のメロディをモチーフにジャズ(4ビート)、ファンク、サルサ、ワルツ、ロックンロール、クラシックとリズムを変えながら順に演奏し、サウンドが変化していく様子を実演。さらにクラシックや吹奏楽ではあまり使われない奏法を実演を交えて解説し、ジャズ独特のシンコペーションやアクセントの置き方、音の強弱について触れながら、生徒たちが演奏する各楽曲の指導を進めていった。 「音楽はイメージが湧かないとできないもの。漠然としたイメージではなく、リズムや音色など『あの人の出すあの音』といった具体的なイメージを持つことが大切」とのひびの言葉を真剣に聞く生徒たち。クリニックは4時間に及び、最後は人気楽曲「宝島」を講師を交えて演奏。終了後も質問に来る生徒が絶えなかった。 「緊張感からか、スタート時の生徒たちの音色は堅かった。でも演奏していくうち大きい音も小さい音も伸びやかになって、どんどん響きがよくなっていきました。クラシックに比べ、強いリズムとビートがある分、開放的になって演奏できる、というのがジャズ演奏の魅力ではないでしょうか。いつもやっている曲をコンボに近い小編成で演奏してみるのもいいかもしれません。ソロの楽しさを体験してみることがジャズを好きになるきっかけになりますから」とひび。 このクリニックに参加した生徒は、「江戸川ジャズナイト2015」に全員招待された。コンサートの出演者はHIBI★Chazz-Kのほか前田憲男トリオ スペシャルゲスト渡辺真知子、Fried Pride、市原ひかり=纐纈歩美スタンダード・クインテット。自治体が積極的にジャズ教育に関わり、また日本の第一線で活躍するアーティストの演奏を聴くことによって、若い世代のジャズへの興味がいっそう深まることを期待したい。 協力:JaZZ JAPAN
Photo : Akira Tsuchiya
Comments